許認可と市場の魅力

すえひろ行政書士事務所の行政書士 伊藤大介です。 

先日,日本で会社を経営されている外国人の方と話しをしたときの事です。

「日本は規制が多すぎて,会社を経営するマーケットとしては魅力が低い」とのことでした。

私は行政書士として,日常的に許認可申請を行っています。その申請,ひとつひとつに何らかの意味があると信じて業務に取り組んでいます。

それでも,経済活動という視点から見れば,許認可というのは障壁であり,特に日本語の理解が十分でない外国人にとっては,とても大きなストレスになるのだと思いました。

許認可を求めなければいけない理由も確かに存在します。

それは,消費者の保護であったり,健全な競争であったり様々です。また,過去の教訓から発生したものもあり,大半のものが意味のあるものです。

しかしながら一昔前に比べ,日本経済は停滞しています。これから少子高齢化のため,人口もどんどん減り,それに伴い,国内市場も縮小するでしょう。このような状態で,マーケットとしての魅力が日本に残るのでしょうか?最近,外国人の方と日常的に接していて,すごく感じることがあります。「学ぶ」「働く」「遊ぶ」場としての日本の魅力が落ちているのではないかということです。

「外国人はみな日本に来たがっている」

「日本は経済先進国」

「日本の技術は世界一」

それはもう時代遅れの幻想なのかもしれません。

日本が世界の方々に「選んでいただくために」,その視点が必要とされているのかもしれません。

スカイツリー

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すえひろ行政書士事務所行政書士 伊藤大介
~スカイツリー,意外に外国の方にはうけないらしいよ…。~

申請の真性

すえひろ行政書士事務所の行政書士 伊藤大介です。

先日,友人と食事をする機会がありました。
折しも大きな企業の「ワークライフバランス」の問題が報道された直後でした。
友人の会社も話題となった「くるみんマーク」を取得しているという話しになりました。
彼の会社は今まで私が所属したどの会社よりも大きく,いろいろな部署が分担して組織を運営している大企業と呼ばれる会社です。
そんな彼と,大きな組織での認証や許認可についての話しになりました。

ここから先は彼の会社の話しではなく「一般的な大企業」の話しになります。

大きな会社になればなるほど,「くるみんマーク」や「ISO」,各種許認可や届出は「法務部」や「管理部」と呼ばれる部署で管理するようになります。
そんな部署で働く人たちは,その認証や許認可を取得することが主たる業務となり,人事評価の対象となります。
実際に認証や許認可を取得するためには,ほかの部署との横のつながりも必要になりますし,その調整がとても大切になってきます。
他部署とのつながりが良好な場合は特に問題がありませんが,そうでない場合,申請が滞ることになってしまう可能性があるでしょう。
しかしながら「法務部」や「管理部」で働く人たちは「認証や許認可と通すこと」でしか評価はされません。
「あそこの部署が協力してくれないんです!」
いくらそう訴えても,
「それを調整するのがあなたの仕事でしょ?」
と言われるでしょう。
そんな板挟みの中で疲弊してしまった場合,その人たちは何を考えるでしょう。
虚偽申請とまではいかなくても,不都合な点はごまかして申請をしてしまう可能性があります。

「そうなったらもう,申請ってテクニックだよね」
そう彼は話を締めくくりました。
思い返せば私も会社員だったころ,組織の中での立ち回りに悩み,何度も壁にぶつかったことがあります。
彼も大きな組織の中,いろいろな葛藤の中で働いているのだと思いました。

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すえひろ行政書士事務所
行政書士 伊藤大介
~少しだけ苦いお酒になりました。~

「個性」について。

すえひろ行政書士事務所の行政書士 伊藤大介です。

今日は,まったく行政書士と関係のないお話です。(毎回関係のないお話しですが…)
先日,テレビを見ていると「お子様の個性を伸ばす,画期的教育方法!!」みたいな番組がありました。
本当に素晴らしいと思います,人間一人一人違って当たり前。
違うことを認められなくなれば,それはとても息苦しい,ギスギスとした社会になることは必至です。
でも少しだけ考えてみましょう,

「個性」って何ですか?

「人と違うところ」
「自分だけにしかない素晴らしいところ」
「みんな違って,みんないい」
ちょっと曖昧模糊としていませんか?
そこで今日は「個性」について考えてみたいと思います。

以前ブログでも少し触れましたが,私は弓道をやっています。
弓道というのは的に向かって弓を引きますが,矢の当たり外れよりも弓を引く格好「射形」が重要とされています。
もちろんまだ弓道を始めたばかりのころは,射形は定まらず一人一人大きく違う射形で弓を引くことになります。
「一人一人違う射形」
はたしてこれは「個性」でしょうか?

弓道ではこれは「個性」とは呼ばずに,「射癖」と呼びます。
そう,違いは「個性」でなく「癖」なのです。
弓道ではこの「癖」を修正することに年単位の長い時間を費やします。
一つ一つ「癖」を修正し,また新たな「癖」が生まれそして修正していく。
理想とされる一つの射形に向かい,徹底的に射癖を潰していきます。
さらに射場(弓を引くところ)では,呼吸の仕方さえ決められており,徹底的に他者との調和が求められます。
そんな途方もない厳しさが弓道の稽古にはあります。

上達するにつれて,次第に一人一人の違いは薄れ,素人目にはみんなが一様に同じ動きをしているように感じると思います。
しかしながら,人間の骨格や筋肉はみな同じではありません。
ほんの少し,気を抜けば見逃してしまうくらいの「違い」が残るのです。
私はこの小さな小さな「違い」こそが「個性」なのだと思います。

「癖」を徹底的に排除し,最終的に残った「違い」こそが「個性」なのではないでしょうか。
「他者と違うものは全て個性」
「個性だから違って当たり前」
それは「癖」であって「個性」ではないと思います。
厳しく磨き抜かれたが故に「個性」は光り輝くのではないのでしょうか。

………多分。

弓道

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すえひろ行政書士事務所
行政書士 伊藤大介
~この画像,弓道経験者がみると「あ~‥」ってなります(笑)~

ガジュマルとモミジ

すえひろ行政書士事務所の行政書士 伊藤大介です。

ご来所頂くお客様によく聞かれるのが,いつも窓際においている「ガジュマル」と「モミジ」です。

ガジュマルとモミジ

実は,植物のお世話なんて今までしたことがありませんでした。
2年前に開業するにあたり,「観葉植物は室内の邪気を吸収してくれる」と両親に教えられました。
はじめは,水を毎日あげないといけないし,放っておけば枝がどんどん伸びてくるし「めんどくさいな」と思ったこともあります。
それでも毎日,水をあげ枝が伸びれば剪定するうちになんだか愛着がわき,今では植物の世話をするのが安らぎの時間になっています。

このガジュマルとモミジですが,今年の春先に「植え替え」を行いました。
椿油粕と赤玉土を基本として,冬のうちから自宅で土作りをしてきました。

土作り

自慢の土に植え替えた「ガジュマル」と「モミジ」は,すくすくと強くなってきた日差しをあびて成長しています。

なんだか植物と向き合っていると,自分で商売をすることと似ているような気がします。
土作りは「自己研鑽」
毎日の水やりは「営業活動」
枝の選定は「フィードバック」
決して目に見えるスピードで成長しないが,確実に成長している。
手を抜いてもすぐにはダメにならないが,確実に後退している。
目に見える「葉」や「枝」に問題が無くても「根」に問題がある場合もある。

植物も商売もとても難しいと感じます。

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すえひろ行政書士事務所
行政書士 伊藤大介
~難しいけど,やりがいも感じられます。~

釣り竿と魚

すえひろ行政書士事務所の行政書士 伊藤大介です。

お陰様で外国人のお客様からのご相談が大変多くなってきました。
在留資格(ビザ)のことだけでなく,生活習慣についてや,会社経営等色々なご相談を頂戴します。

なかでも,一番多い相談は「日本語」についてです。
特に外国人の経営者にとっては「日本語が読めないこと」は大きな足かせとなります。
日常的に送られてくる「請求書」や官公署からの「お知らせ」,日本人でもいちいち読むのが面倒になるときがあるのに,日本語が得意でない外国人の方にとっては不安だと思います。
色々な書類や,封筒をもって来所されるお客様も結構いらっしゃいます。

私も一通り目を通し,緊急の用件であれば,説明をしてどのように対応すればよいのか伝えることもあります。
しかしながら,ほとんどの場合はあまり緊急の用件ではありません。
そんな時は,その書類の問い合わせ先の電話番号に連絡するように伝えます。
私がかわりに対応をしてしまえば簡単に済んでしまうし,先方もその方が喜ぶかもしれません。
「通訳代を払うから」と頼まれることもあります。
それでも自分で問題を解決するように促します。

外国で生活する以上,その国の言葉を学習することは必要なことだと思います。
その国でビジネスを行おうとするのであればなおさらです。
私が彼らを助けることによって,彼らの「学習の機会」を奪うことだけは絶対にしてはならないと思います。

「魚を与えても,それを食べてしまえばまた飢える。本当に彼らを救うためには,釣り竿を渡さなければならない」

少し厳しいかなと反省することもありますが,これからも私はそのように対応すると思います。

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すえひろ行政書士事務所
行政書士 伊藤大介
~本当は手伝いたいんだよ!!ごめんね!!~