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申請の真性

すえひろ行政書士事務所の行政書士 伊藤大介です。

先日,友人と食事をする機会がありました。
折しも大きな企業の「ワークライフバランス」の問題が報道された直後でした。
友人の会社も話題となった「くるみんマーク」を取得しているという話しになりました。
彼の会社は今まで私が所属したどの会社よりも大きく,いろいろな部署が分担して組織を運営している大企業と呼ばれる会社です。
そんな彼と,大きな組織での認証や許認可についての話しになりました。

ここから先は彼の会社の話しではなく「一般的な大企業」の話しになります。

大きな会社になればなるほど,「くるみんマーク」や「ISO」,各種許認可や届出は「法務部」や「管理部」と呼ばれる部署で管理するようになります。
そんな部署で働く人たちは,その認証や許認可を取得することが主たる業務となり,人事評価の対象となります。
実際に認証や許認可を取得するためには,ほかの部署との横のつながりも必要になりますし,その調整がとても大切になってきます。
他部署とのつながりが良好な場合は特に問題がありませんが,そうでない場合,申請が滞ることになってしまう可能性があるでしょう。
しかしながら「法務部」や「管理部」で働く人たちは「認証や許認可と通すこと」でしか評価はされません。
「あそこの部署が協力してくれないんです!」
いくらそう訴えても,
「それを調整するのがあなたの仕事でしょ?」
と言われるでしょう。
そんな板挟みの中で疲弊してしまった場合,その人たちは何を考えるでしょう。
虚偽申請とまではいかなくても,不都合な点はごまかして申請をしてしまう可能性があります。

「そうなったらもう,申請ってテクニックだよね」
そう彼は話を締めくくりました。
思い返せば私も会社員だったころ,組織の中での立ち回りに悩み,何度も壁にぶつかったことがあります。
彼も大きな組織の中,いろいろな葛藤の中で働いているのだと思いました。

Let me help,
Let me run with you.
すえひろ行政書士事務所
行政書士 伊藤大介
~少しだけ苦いお酒になりました。~